君
僕は君に束縛されている―――――
君の一挙一動に過敏に反応して
君の態度にびくびくする。
たとえ君に手錠をつけられても
たとえ誰もいない部屋に監禁されても
僕は何も抵抗できない。
君の白いワンピースの下からのぞく
美しい透き通るような肌の足に
透明な雫が伝っている。
ふと見ると君の漆黒の髪からも
その雫は伝っていた。
もちろん腕にも伝っていたけど、
窓の外の雨はもう上がり
まるで僕と君を嘲笑っているかのようだった。
でも僕には君の髪の毛の湿り具合が
とても美しく見えて
雫の垂れる顔に乗る深紅の唇が
激しく君を愛させた。
そっと君の頬に手で触れようとしたけれど
僕の手には手錠が掛けられている。
動けない。
君はそんな僕を見て
おかしそうにくすくすと笑ったけれど
そのしぐさが限りなくいとおしく感じて
僕は動けないもどかしさに
狂い死にそうだった。
君は僕の方を向いたけど
君のその美しい顔が
美しい瞳が
僕の方を向いただけで
僕と君の距離は縮まらない。
愛しているからもどかしく、
愛しているから心が痛み、
君との距離を激しく恨む。
君は限りなく美しくて
僕はもう駄目だった。
愛しすぎた、君の事を。
君のあまりにもの妖艶な魅力に僕はすっかりはまり
抜けられなくなった。
君は僕の方にそっと歩み寄る。
僕の鼓動は激しく高鳴った。
君は僕にそっと唇を重ねると
僕に笑いかけて―――――
消えた。
たった一瞬に、
白いワンピースの裾を翻して
君は―――――
消えた。
愛しすぎた、君のことを。
愛しすぎた。
名前も知らない君のことを。
行かないで・・・
コメント:
200番GETの竹中一馬さんへ★
不出来栄えでスイマセン(逃=з
リクに・・・沿ってますか?
片方中心で行っちゃいました。もう片方も顔は出してるんですけどネ。
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