人面桃花


柑橘系の香りに誘われて

私は再び行った

もう一度

貴方に会えないかと





出会いは偶然

何億分の一かの奇跡

まさか

2人とも蜜柑が好きだったから

なんていう

甘い理由

軽い理由

愉快な理由

笑っちゃうよね



一晩だけの愛っていう約束だったはず

日常生活にも支障を及ぼすほど

好きになったらいけなかったのに



お互いの名前も知らないで

ただ

またあの蜜柑畑に

行けば会えると

それだけを信じて





もう一度なんて

あるわけないと

気がついたのは

ついさっき



この蜜柑の木の下に

たった独りで立った瞬間



貴方にも似た柑橘系の香りだけを残して

誰もいない空間がそこにあった





笑っちゃう

どうして

どうして気がつかなかったの?

馬鹿みたい

ううん、馬鹿

どうしようもないぐらいにね



『瞳を閉じれば きっと貴方が来てくれる』

甘い柑橘系の香りは

私を優しく包んだ







心地よい香り

きっとこれが貴方だった

きっとこれが貴方の香りだった







コメント:
2002.12.21.UP☆★☆
2200GETの那都さんへぇ!遅れてごめんなさいいい!!!
ようやく書けました。な、なんとか・・・。
ちなみに「人面桃花」っていうのは
『以前に美人に会ったところでは再びその人にあうことが出来ない』っていう意味です・・・?
まぁだから前“貴方”と会ったからもう一回来てみたけど
もうこの蜜柑畑では“貴方”とは会えません。っていうこと。・・・かな?(ォィ)
会えなかったけど、あの時と同じ蜜柑の香りはするので、
貴方=蜜柑とかゆーふーにしちゃってる女の子だと思って見逃してやってください(笑)




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