味わいたくない
膝を抱えて ただ座っていた
貴方に嫌われることに怯えて
貴方に嫌われていた
その真っ直ぐで素直な瞳を
見つめ返すことが出来なかった
差し伸べられた手を
握り返すことが出来なかった
恐かった
貴方にもっと自分を知ってもらうことで
貴方に幻滅されてしまうことが
恐かった
貴方が私に愛想をつかせて
離れていってしまうことが
冷たい視線を受けたくなかった
遠い日に 誰かから受けた視線を
もう二度と
今度はその怯えが原因で
貴方が遠く離れていくのに
もう 立ち上がるためには遅すぎて
ただ後悔だけが募る
|
|