霧
貴方を守ることすら忘れて
自分自身の怒りに任せて 敵を討った
戻った私に有ったのは
貴方の哀しげな視線 それだけだった
貴方だけを想っているからこそ
全てが見えなくなっていた
貴方自身さえも
霧の中 霞んでいた
吐息に溢れる愛情
幸せな生活が待っているはずだった
貴方を想って生きている 過去が
一番幸せだったなんて気がつかなかった
愛しているからこそ 哀しかった
私を理解してくれない 貴方が居ることに
離れたくない そう想うのに
離れてしまう 哀しさ
立ち上がる足は 重たく
それが全てを物語る
貴方が居ない私など
どうやって生きてゆけばいいのか
わからない
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