強過 恋+
指先を触りたかった
私に微笑みかける顔を潰したかった
その優しい声を奏でる
喉を刺したかった
私を見つめるだけじゃない
他の女も見つめるその瞳を
くり抜いて手元に置いておきたかった
その柔らかな髪の毛を全て毟り取ってやりたかった
小柄なのになぜか逞しい背中に
一生消えない切り傷をつけたかった
その足を切り取ってやりたかった
そうすれば私の元にいるしか出来ないのに
その腕を切り取ってやりたかった
そうすれば他の女を抱くことなど出来ないのに
その心を壊してやりたかった
そうすれば他の女を想うことなど出来ないのに…
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