黒い霧





希わくば たったひとつの流れ星を







静かに空を見上げてた

山のてっぺん ひんやりした空気

何人もが見た 流れ星を

なぜか私だけが見えなくて



この中の誰よりも

自分の想い人を信じている自信があるのに

どうして私だけが見えないのだろう

尋ねても返事はない



真っ暗な闇は

音もなく広がって

気がつけば 前が見えなくなる



たったひとつの流れ星すら見えないままに

霧が立ち込めてしまった

私はひとり

道標もなく







希わくば たったひとつの流れ星を

貴方と私を繋ぐ奇跡を願うために

どうか どうか

たったひとつの流れ星を

 


:2004.11.19.






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