7年目の裏切り
雷が―― 鳴る
忘れかけていた 彼の笑顔
泥の中にシャベルを突っ込むように
胸を
えぐる
7年目の再会
懐かしい顔 彼の 友達
笑いながら言ったその言葉に
私の心が根底から 揺れる
恋愛は
その形で終わったからこそ 糧となる
それ以降の変化など
何も
何も望まないのに
7年目の裏切り
彼は私を愛していなかったという真実
私は 彼を忘れて
他の男を愛しているはずなのに
心が 心が 心が心が
放り投げられた
根こそぎ 不安定な泥の中に
笑顔で隠しきれない 痛みが
全身を襲う
そして 笑う
彼を信じていた 自分に
雷の轟音と共に
遠い地へと旅立った彼
私は 雷が嫌いになった
私から彼を奪ったと
私は 雷が嫌いになった
お前が奪わなければ まだ一緒にいられたのだと
けれど
もし
彼が
まだ
近くにいたとしても―――――
きっとずっと遠くにいるのだろう
美化された思い出のメッキが剥がれ
全てが1本の糸で繋がっていく
究極の 自然消滅だったと思っていた
それどころか
始まりすら 偽りだったなんて
忘れたい 忘れさせて
全てを・・・
彼に関する全てを
憎みたくても
今 ここに 彼は いない
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