メモリー。
ひとり 見慣れた道を走っていた
思い出すのは キミの笑顔
車の中から見えた 青いジャージ
小さな身体 茶色い髪の毛
真面目そうな瞳
懐かしいね
キミのことを思い出すなんていつ以来なんだろう
キミを想って眠れなかった日々が
ずっと遠い過去のことのよう
一生懸命頑張っているキミが
とても愛しくて 大切だったから
キミの隣に立ちたい一心で
私も ひとり 走ってた
今 また走っているのは
もう キミのためじゃないね
キミは私にとって 過去の人になってしまった
時の流れは哀しいね
いつか 今私を走らせているあの人も
過去の人になってしまうのかな
そんな今日
久しぶりにキミを見た
キミはあの時の学ランじゃなくて
ネクタイを締めていた
チラリと私を見てペコリと頭を下げる
ああ キミは何も変わってないね
廊下を擦れ違うキミの姿がダブって見える
あの頃のキミと私
私ももうセーラー服は着てないよ
いつまでも変わらない記憶
変わっていくヒト
悲しいことなど何もない
ただ 前を見て 走ってゆく
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