メモリー。


ひとり 見慣れた道を走っていた

思い出すのは キミの笑顔

車の中から見えた 青いジャージ

小さな身体 茶色い髪の毛

真面目そうな瞳



懐かしいね

キミのことを思い出すなんていつ以来なんだろう

キミを想って眠れなかった日々が

ずっと遠い過去のことのよう

一生懸命頑張っているキミが

とても愛しくて 大切だったから

キミの隣に立ちたい一心で

私も ひとり 走ってた



今 また走っているのは

もう キミのためじゃないね

キミは私にとって 過去の人になってしまった

時の流れは哀しいね

いつか 今私を走らせているあの人も

過去の人になってしまうのかな







 そんな今日

 久しぶりにキミを見た

 キミはあの時の学ランじゃなくて

 ネクタイを締めていた



チラリと私を見てペコリと頭を下げる

ああ キミは何も変わってないね

廊下を擦れ違うキミの姿がダブって見える

あの頃のキミと私

私ももうセーラー服は着てないよ





いつまでも変わらない記憶

変わっていくヒト

悲しいことなど何もない

ただ 前を見て 走ってゆく

 

:2004.11.21.
記憶と重なったキミの顔。これが私の大切なメモリー。






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