センセ Part5
センセ こっち向いて
センセ お疲れさま
センセは最近 体調不良
あのよく通る声が聞こえません
いつも以上にイライラいらいら
モノに当たって
人を非難するなんて
いつものセンセからは考えられない
私はその後ろ姿を見つめているだけ
何かしても センセが癒されることはなく
この世で最も無力に思えて
ただ 隣で笑顔をつくる
なんでも ひとりで 背負い込み過ぎ
だけど私には何もできない
むしろ さらに迷惑かけて…
センセ
今日は私がただの生徒以上でいられる最後の日だよ
初めてあなたの車に乗った
あなたの隣でご飯を食べた
「最高に 楽しかった」
そんな思い出に したくないのに
お疲れさま
その言葉に初めて痛みを感じる
センセ これで終わりなの?
逆光で 顔が見えない
センセ もう隣にはいられない?
会えるきっかけすら否定される
他のどんな女よりも側にいたいけど
誰よりもあなたを愛している自信があるけど
想いを伝えることがあなたを苦しめることになるのなら
今日はもう
想いを欠片も口にしないで
帰るね
センセ お疲れさま
私は ただの生徒で我慢します
卒業の その瞬間までは
センセ こっち向いて
センセ 大好きだよ
|
|