初デート
くるしくて さみしくて
あたたかい手を 求めてた
ねっ、
照れたようにそう言って
あたしの肩に 手を回す
ねっ、
何がなのかはわからないけど
照れてあたしもそう応える
いちにち ふたりで過ごして
たくさんのもの 見て
感じたことは 全然違っても
どうしてこんなに 一緒にいるのが楽しいんだろう
今まですきになったひととは
ぜんぜんちがう ひと
笑顔がすき
くしゃって笑ったり
困ったように笑ったり
優しく包み込むように笑ったり
どんな笑顔でも
見れば あたしの心は
ごとりと 動く
精神的に 追い込まれて
くるしくて さみしくて
ぎゅってして欲しい
そう 思ってた
ぎゅって抱きしめてくれたら
もう もう
さみしくなんて ないから
喋り声がふとやんで
お互いに顔を向ける
そして あたしは
強く強く抱きしめられた
あたたかい
胸の奥の固くて冷たいものが
どろりと溶けていくのがわかる
ひとりじゃないんだ
言葉で言われたわけでもないのに 伝わる
なんて あたたかい
夜の公園で
こんなに抱きしめ合うとか
ほんと まさか自分がやるとは思ってなかった
思いだすと 笑えちゃうね
幸せすぎて
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