きらきら


冬の夕陽が

その場所に きらきら 当たっていた

知ってる ここ

自分で思った以上に

記憶というものは鮮明だった



たくさんの思い出が

私の胸を支配して

それをぎゅっと握りしめながら

あのときと全く同じように

歩いてみた



ちょっとしたこと 思いだして

ひとりでくすっと 笑って

そして あのことが 起こった場所に

辿り着いた



橋から下を見下ろして

あのときと変わらない風景を見る

下は川でもなんでもない

人工的な道路であることに気づいてしまった



あれから確実に時は流れている

あのときは新幹線で辿り着いたこの地も

私は 今 ここの住人

あのとき電車の窓に張り付いて見ていた観覧車も

あの人じゃない 誰かと 乗った





あのときには 戻れない



悲しくはないけれど

たまに ふっと

淋しくなるときは ある





そしてあのときに乗った駅から

あのときに乗らなかった電車で

あのときとは違う方向に帰る

もうあのときじゃないから



もう私は子どもじゃいられないから

 
:2008.1.10.
2008.1.9.制作。 これを参照すると面白いですw







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